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報告書

高速炉用炭・窒化物燃料の照射後試験 - 燃料ピンの非破壊試験結果 -

勝山 幸三; 永峯 剛; 前田 宏治; 松元 愼一郎

JNC TN9410 2000-009, 65 Pages, 2000/09

JNC-TN9410-2000-009.pdf:4.36MB

日本国内初の高速炉(実験炉「常陽」)を用いたウラン・プルトニウム混合炭・窒化物燃料(以下 炭・窒化物燃料)の照射試験は、高速炉における照射挙動及び燃料ピンの健全性を確認し、新型燃料の評価に資するために実施した。本研究では炭化物燃料ピン1本、窒化物燃料ピン2本を最大燃焼度約40GWd/tまで照射した。炭・窒化物燃料の非破壊照射後試験は大洗工学センター照射燃料集合体試験施設において平成11年10月から開始し、平成12年3月に終了した。本報告書は炭・窒化物燃料の非破壊照射後試験結果について報告するものである。主な結果を以下に示す。(1)照射後非破壊試験結果から炭・窒化物燃料ピンの健全性を確認した。(2)炭・窒化物燃料のスタック伸び率は、高速炉用MOX燃料のそれよりも大きく、これは燃料スエリング挙動の違いに起因している現象と予測される。(3)炭・窒化物燃料のスタック部の$$gamma$$線強度分布に特異な挙動は確認されなかった。窒化物燃料では下部熱遮蔽ペレット部及び燃料ペレット外周部へのCs137の移動挙動に差異が認められた。炭化物燃料では明確なCs137の移動は確認されなかった。(4)燃料ピン寸法測定から直径ギャップ幅の小さい炭化物燃料及び窒化物燃料ではスタック部にFCMIに起因すると予測される50$$mu$$m前後の外径増加が確認された。一方、直径ギャップ幅の大きい窒化物燃料ではペレットのリロケーションに伴うと予測される比較的顕著なオーバリティが観察された。(5)窒化物燃料のFPガス放出率は3.3%と5.2%を示し、高速炉用MOX燃料と比較すると低い値であった。

報告書

高速実験炉「常陽」照射用炉心特殊燃料要素ーB型特殊燃料集合体(B8)特殊燃料要素(HAM)製造報告

野上 嘉能; 加藤 直人; 豊島 光男; 石田 忍; 飛田 典幸; 上村 勝一郎

PNC TN8410 93-200, 78 Pages, 1993/06

PNC-TN8410-93-200.pdf:2.7MB

本報告書は,「常陽」運転工程第25サイクルから照射開始予定のB型特殊燃料集合体(B8)に装荷する特殊燃料集合体特殊燃料要素(HAM)の製造,加工における諸デ-タを整理,収録したものである。本特殊燃料要素の照射試験目的は,TRU消滅処理研究の一環として241Am含有率の高いペレットを充填した燃料ピンを高速炉で照射し,TRU燃料ピン照射のための其礎デ-タを取得するものである。本特殊燃料は241Am含有量が高く(241Am/METAL=0.90wt%)かつ6.5mm径の被覆管に装荷可能なA1M09ピンを解体し,試料ペレットを再充填したものである。本特殊燃料要素は,1991年5月にA1M09ピンの解体を行い,1991年10月に要素製造を終了した。

報告書

炉床部断熱用炭素質材料の対空気耐食性の改良

今井 久; 藤井 貴美夫; 黒沢 武; 野村 真三

JAERI-M 85-135, 37 Pages, 1985/08

JAERI-M-85-135.pdf:0.93MB

多目的高温ガス実験炉の炉床部断熱用炭素質材料のガス化耐食性を改良する事を目的とし、熱処理と酸処理による対空気反応性の変化を調べた。熱処理の実験では、試料を真空中、1100$$^{circ}$$Cから2000$$^{circ}$$Cの温度範囲で加熱Lた後、空気中450$$^{circ}$$Cでの重量減少速度の変化と、基礎的諸性質の変化を調べた。他方、酸処理の実験では試料を濃塩酸及び濃硝腰中900$$^{circ}$$Cで加熱した後、同じく450$$^{circ}$$Cにおける反応性の変化を調べた。熱処理は炭素質材料の空気に対する反応性を減少させ、処理温度の上昇とともに耐食性が良くなる事がわかった。しかし酸処理ではいづれの酸の場合も効果は認められなかった。以上の結果に対して考察を試みた。

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